映画原人の穴

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【映画】「エグジット・スピード」―たくさん料理を作ったけれど、お皿は紙皿一枚のみ―

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概要

 何もない田舎道を舞台にチンピラが暴れまわるカーチェイス。これはそんな「マッドマックス」に憧れた映画軍団の一つと数えて間違いないだろう。
 とはいえ、チェイスシーンは最初だけで後は「要塞警察」のような籠城アクションとなっている。つまり、B級趣味だけで構築されたC級映画だ。

 


あらすじ 

 メレディス・コール(ジュリー・モンド)は脱走兵でありアーチー・スパークスフレッド・ウォード)に追われるお尋ね者だった。

 メレディスは長距離バスに乗り込むが道中、暴走団に襲撃されてしまい、乗客たちは一致団結しこの危機を乗り越えねばならなくなる。


感想

 「マッドマックス」と「要塞警察」が好きな人が作ったこの映画は、最初の少しが荒野(田舎道)でのカーチェイスとなっている。そこで主役となり得たであろう人物があっさりと惨殺されてしまう、まるで「ブロブ」の様に。

 こういう色々な映画の要素を抽出して物語を作るのは別にいいのだが、作品のスケールとそれらの要素のスケールがちぐはぐになってしまうのが問題だ。
 今回は乗客の葛藤や関係の変化を割とじっくりと扱っているのだが、ハッキリ言ってどうでもいいとしか感じられない。様々な映画の要素だけでさえ多いのに、当時流行った「人間をしっかり描くよ!」的なスタンスもとれば、映画はもはやそれらを扱いきれず、色々あふれ出してしまっている。

 ……結果として敵のチンピラが喋らないとか、そういった細かいディテールがいわば「記号」としてのみ抽出され、人間を描くにしても薄っぺらとしか感じっれない。

 この映画は2008年の作品だが、当時は70~80年代にまさしく映画少年だった人々が監督になったりしていた時代だ。彼らは自分たちが見ていた映画をリスペクトし、加えて21世紀的な、つまり「ダークナイト」に代表される、人間としての葛藤とかそんな「リアル路線」を作品に持ち込んだ。
 結局それは中途半端な合成となってしまったものが多い。

 あとこの映画には「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマーティの母親を演じていたリー・トンプソンも出てくる。おばさんだけど劇中誰よりも走りまくっている。「バック・トゥ~」での加齢メークより美人かな?

 基本的につまらない映画ではあるが、ラストのようやく共闘するところはやっぱり面白かった。余計な味が無ければもっと楽しめたんだけどなぁ。

 

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