映画原人の穴

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【映画】「ムカデ人間2」―他人の妄想はまじでキモい―

ムカデ人間2(字幕版)

概要

 「ムカデ人間」の続編が作られるのは必然だった……。映画の続編を作る際の、最も主な傾向は「前作の要素を爆増させること」だ。例えば「ターミネーター」ならロボットを増やす。「アイアンマン」でもロボットを増やす。
 「ムカデ人間」では……言わなくとも分かるだろ?

 


あらすじ

 マーティン(ローレンス・R・ハーヴィー)は駐車場の守衛として働いているが、そこである目的のために利用客を何人も拉致し、秘密の倉庫に監禁していた。
 その目的とは、大好きな映画「ムカデ人間」を自分で再現してみる、という恐ろしい野望だった……


感想

悪趣味映画監督ことジョン・ウォーターズ曰く「醜さこそ真の美」だという。そうすると、今回の主人公マーティンは「全国民一致で国外追放が容認されるレベル」のイケメンだ。

 ムカデ人間という映画は、そのアイデアで世界に衝撃を与えたが、本当の魅力は前作のハイター博士・今回のマーティンといったムカデ人間を望む人たちだ。つまり、ムカデ人間という外見の狂気ではなく、誰もが持つ心の狂気が最も強烈に作品で描かれている。
 前作のハイター博士はインテリであり、長年の経験を基にした計画的な犯行だった。今回のマーティンは、荒んだ生活の中で「ムカデ人間」という映画に妄執した一人の哀れな男である。映画やゲームが犯罪の原因と世間は言うが、結局のところ本当の原因はそれ以前にある家庭問題等の生活なのだ。

 そんな男に用意周到な計画があるわけでもなく、まるで上流からあちこちにぶつかって河口まで辿りつく石の様に、ドタバタと物事が進行していく。前作のハイター博士よりもよっぽど逮捕されそうな粗雑さだが、まるで警察の影も形も存在しない。「ムカデ人間」が映画として存在しているという非常に現実的な設定ではあるのだが、同時にこれはマーティンの足りない頭で作り出される妄想の様な歪んだ世界でもあるのだ。

 その妄想の世界においてマーティンはまさしく王様であり、捕らえられた人々を調教し繋げていくのだ。ムカデ人間そのものが醜悪なのはもちろんだが、それを成すマーティン、そしてそれがなされてしまう時空のゆがみが本当に気持ち悪いのだ。まさしく不条理な世界の出来事だ。

 ラストも陰惨そのものであり、目覚めると夢が急にしぼんでいくように映画も終わる。

 

 

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