映画原人の穴

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【映画】「ブギーナイツ」―思えば帰ってきたもんだ―

ブギーナイツ (字幕版)

概要

 1997年の作品。1970年代から80年代にかけてのアメリカンポルノ業界を描いた内幕モノ。出演者も豪華で、ポルノスターを演じるジュリアン・ムーアヘザー・グラハムは自身の裸体を惜しげもなく披露している(ソード・フィッシュのハル・ベリーは惜しみ過ぎ)。他にも主役のデカちんスターをマーク・ウォールバーグ。男優仲間にジョン・C・ライリードン・チードル。ポルノ監督をバート・レイノルズ。さらにはホモっ気のある照明係はフィリップ・シーモア・ホフマンで、浮気されまくりの情けない進行係がウィリアム・H・メイシーと……なんでポルノ内幕モノにこんなに豪華な主演者が出ているのかと、まるで「IZO」の様な不思議な映画だ(まだ若手時代だからか?)。

 


 

あらすじ

 ナイトクラブでアルバイトしているエディ・アダムス(マーク・ウォールバーグ)は並外れた巨根であるという以外は平凡な青年であった。
 クラブにやってきたポルノ監督のジャック・ホーナー(バート・レイノルズ)はその巨根にスター性を見込みスカウトする。エディの主演作はたちまち評判を呼び、彼はスターダムをのし上がっていくが……


感想


 豪華な出演陣。尺は156分(二時間半!)。内容はポルノ……!この興味を注がれずにはおけない映画は、たった一つの才能を武器に世界を制覇し、瞬く間に潰れ、それでも立(勃)ち続けようとする男の物語だ。

 ポルノと言えば低俗で軽蔑されるべき代物として世間で扱われる。それは70年代でも現代でも変わらない。だけれどもそこで働き人は間違いなくプロであり、撮影現場では照明一つとっても役者の周りには15人程度のスタッフが働いている、テキトーに働いているわけではないのだ。彼らは本気で映画を撮っている。
 それは多くのポルノ監督が抱いている気持ちだろう。日本においてもキャリアのスタートがポルノやAVという映画監督は多いし、劇映画を目指しながらもそこに腰を据え、そこで精一杯励んでいる人も多い。

 その気持ちはジャック・ホーンも共有していて、エディ主演の007チックなエロチックスパイ作品を作ったりする。少しだけ映るがオーストラリアであれば立派な劇映画として通用する出来だろう。
 しかし、映画の規模が拡大し、知名度も上昇するにつれ、エディは心身に異常をきたしてくる。自分がスターであると自覚し、それに対してストレスを感じ始めてくるのだ。当初はのびのびと躍動していたエディ(序盤の執拗なプール飛び込み)も、家にこもりヤクで気を紛らわせようとするのだ。そして彼は勃たなくなってしまうのだ、つまり才能を失ってしまう。

 その後はお決まりの転落が始まるのだが、誰かが言っていたように「下まで落ちたら後は上がっていけばいい」のだ。それはエディの周りの人々も同様で、ある時代をポルノ産業に一緒に浸かっていた人々は新しい生活を歩み始める。
 人生には絶望がつきものだが、やりようは幾らでもあるということだ。まずは今しがみ付いているものから手を離し、まっさらな何もなかった頃の自分に戻って頑張りなおすのが一番かもしれない。

 

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