映画原人の穴

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【映画】「キング・アーサー」―マイルドヤンキーは家庭を守れ!―

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概要

 たびたび映画化されている「アーサー王伝説」を「スナッチ」「シャーロック・ホームズ」シリーズで知られるガイ・リッチーが映画化。
 底辺からの成り上がりに重点を置いた作品となっており、アーサー役は「バトルシップ」でも成り上がり男を演じていたチャーリー・ハナムが担当。どちらも頭脳でなく筋肉にモノを言わせた脳筋成長譚だ。

 


あらすじ

 スラムの娼館で暮らすアーサーはエクスカリバーを手にしたことで自身が謀殺された前王ユ―サー・ペンドラゴン(エリック・バナ)の息子であり、王を継ぐ資格のある人間であったことを知る。
 叔父であり、父を殺したヴォーディガン(ジュード・ロウ)はアーサーを処刑しようとするが、メイジ(アストリッド・ベルジュ=フリスベ)等の助けで脱出、反撃に出る!


感想

 今回の「キング・アーサー」は”新感覚ソードアクション”が楽しめるのだという。90年末に登場した「マトリックス」VFXを活用したスローモーションでアクションの新境地を開拓し、2007年の「300<スリーハンドレッド>」はスローと高速を交錯させることでよりスタイリッシュなアクションを描いた。
 そこからさらに新感覚を味わえるというのだ。本当にすごければアクション映画の新たな潮流を生むかもしれない……。で、観てみたら2001年の「ソードフィッシュ」の冒頭でやった爆発シーン(バレットタイム)をカメラをよりグリングリンに動かした様な剣劇だった。CG全盛の現代ではよくある描写だと思うよ!

 冒頭はいきなり超デカい象によるキャメロット城侵攻シーンから始まる。象の強大さは「ロード・オブ・ザ・リング」的な壮大さがあり、迫力のある始まりだ。
 そこからガイ・リッチーらしく音楽に合わせたダイジェスト的な映像が後に続く。壮大さもリズミカルな高速カットもそれぞれは楽しいのだが、それらのシーンごとの繋がりがあまり上手くいっていないのではないかと感じた。テンポの違い過ぎるシーンでもその繋げ方次第では効果的になる。今回はなっていなかった。昨年の「デッドプール」でも感じた気持ち悪さだ。

 また、本作ではあのベッカムヘアでお馴染みのデヴィット・ベッカムが俳優デビューした作品だ。マズイ芝居でも最小限のダメージで済ませられる丁度いい塩梅のキャラクターを割り当てられていた。監督は絶賛したらしいが観客は総スカンだった。特徴ある声なのは確かだ。
 
 映画館で鑑賞する際、時計を気にしたらあまり面白くない作品だったということにしているのだが今回は気にしてしまった。映画で重要なのはシーンとシーンの接続点だ。そこが上手くいくことで飽きが来ないで映画の世界に没頭できる。しかし、今回は前述のとおりそれが上手くいってない。また成長譚はその成長過程を観ていくため、そこが魅力的でなければ鑑賞に耐えられない。アーサー君はスラム育ちの無駄に体が頑強なヤンキーだ。つまり、日常で遭遇したらやっかいな奴だ。映画内でもあまり魅力的とは言えず、軽薄さが目立っていたように思える。王になっても脳筋政治で謀殺されそうだね。今回は「国家」を統治する王になる、という話だが……スラムのボスとしては成立しても国のボスにはふさわしくない男だと感じた。「ワイルド・スピード」の「ファミリー」がアメリカを支配するようなもんだ(もうしてる?)

 

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