映画原人の穴

映画を中心とした感想ブログです。ネタバレなしです!

【映画】「美女と野獣(2017年)」―現代を反映すればいいというわけではない!―

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あらすじ

 村一番の美女ベル(エマ・ワトソン)は、野獣に捕らわれた父モーリス(ケヴィン・クライン)の身代わりとして野獣の城に捕らわれることになる。
 当初は険悪だったものの徐々に親交が深まっていき……

 


おすすめ

 意外なことにディズニーによる実写版はこれが初めてらしい。2014年にはフランスで野獣ヴァン・サン・カッセル、美女レア・セドゥで制作されているが設定はまるで違う。今回のは1991年のディズニーアニメに沿っているのだ。
時代の流れで新しい要素が追加されているがそれが上手くいかされているかがポイントだ!


感想

 すっかり忘れていたが、これが公開される前、劇中のある要素が物議をかもした。それはキャラクターの一人が同性愛者、つまりゲイという設定になっていたことだ。
 LGBTというのは最近ちょくちょく話題になっていた。昨年はアメリカで実際に起こった同性婚についての裁判を映画化した「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」が公開されたし、ジョニー・デップの娘が「セクシャル・フルイディティ」という、つまり男も女もイケることを告白していた。
 他にも映画においてゲイキャラというのは一定のテンプレを獲得しており、例えば単なるギャグキャラとしての存在(「ジャッジ!」など)や、それを逆境として勇敢に戦う人物(「ブリッツ」「ミルク」など)としてよく登場する。ゲイというだけで、キャラクターが出てくるのだ。
 
 この「美女と野獣」で同性愛キャラクターとして登場したのはル・フウ(ジョシュ・ギャッド)という男だ。こいつはベルに恋心を寄せる力自慢の自惚れ屋ガストン(ルーク・エヴァンズ、この人は本物のゲイ)の子分のような男だが、実はガストンに同性愛的な感情を持っているというのだ。
 しかし、実際に見てみると直接的にそれをにおわせる描写はない。つまり一連の騒動は、「ザ・インタビュー」金正恩をぶち殺す映画)や「不屈の男 アンブロークン」(日本軍の捕虜になった米兵の伝記映画)の大騒ぎと同じように噂に尾びれが付きまくったようなものだ。ゲイが出てくるから観ないという人は安心してよいでしょう。

 製作費が16億ドルという事で、映像はCGをふんだんに使った豪華絢爛なものだ。しかし、それほど魅力的には思えなかった。見せ方は「オズ はじまりの戦い」から進歩が見えないし、CGの背景をグルーっと回られても気持ち悪くなるだけだ。なぜなら観客はしっかりと映像を見ようとしているのに、その画面はぼやけているからだ。感覚が狂う。
 
 そもそも「外面より内面」というのがテーマの作品なのに、本編中では
善側は外面の美しい人間とかドレスとか装飾品ばかりで、悪い奴は見た目も行動も汚いので、観ていて結局外面じゃねーか、と思ってしまうのだ。
 また、ベルは自由を求める空想好きな文学美少女として登場しているが、それを理想と描くためにその他の村人たちを徹底的にけなしている。「ワンデイ 23年のラブストーリー」という映画でも思ったことだが、美しいとされる人の美しいとされる物語を紡ぐために、その他大勢をけなすという手法はあまり美しいとは言えないのではないだろうか。
 
 最後の一連の流れは確かに感動的だったが、とんとん拍子でそこから展開していくので中途半端な気持ちになった。サントラ聴く方が楽しめるんじゃないか?

 

 

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