映画原人の穴

映画を中心とした感想ブログです。ネタバレなしです!

【映画】「バトルシップ」―トランスフォーマ―の方がいいよ―

バトルシップ (字幕版)

 

あらすじ

 はるか彼方の宇宙において地球とよく似た環境の惑星が発見され、人類はハワイのオアフ島から交信を試みるメッセージを送信した。
 それから数年たった2012年、同じくハワイにて世界各国の海軍が集結する合同演習「RMPAC」が開催されていたが、そこに宇宙から正体不明の飛翔体がやってきた……

 


おすすめ

 2012年作品。本作はユニバーサル・ピクチャーズ100周年記念作品ということで製作費が2億ドル以上も注ぎ込まれたビッグバジェット作品だ。
 監督は「ベリー・バッド・ウェディング」「キングダム/見えざる敵」、そして今年は「パトリオット・デイ」というボストンマラソン爆弾テロを題材にした作品が公開を控えるピーター・バーグだ。つまりはコメディ、アクション、サスペンス何でもこなせる万能監督である。
 そんなわけで、本作も笑いあり涙あり興奮アリの超ハリウッド映画なのだが……底抜け感が否めない!
 

感想

 当時、かなり宣伝されていて印象があるのだが直ぐに皆の記憶から消え去ってしまった作品だ。
 100周年記念作品の特大超大作ということで皆の期待をガンガン煽っていたのだが、その期待に応えることが出来ないという結末になった。

 どのように期待に応えなかったのかというと、”思ったよりショボい”の一言に尽きると思う。超大作は雑で破綻すれすれのストーリーやキャラクターがありがちなのだが、本作も雑だ。

 まず主人公の設定が「本当は優れた能力を持っているのに、不真面目ゆえにそれを持て余している」というコテコテのラノベ設定なのだ。
 その周りを彩るのが反対にマジメな兄と、バーで出会った金髪ギャル、さらにギャルの父親は海軍提督……他にもウザいオタク科学者や軍人気質(というか唯の堅物キ○ガイ)の黒人傷痍軍人などそこらから拾ってきたようなキャラクターばかりなのだ。ちなみに歌姫リアーナが「エイリアン2」の女兵士みたいなキャラクターを演じている。
 
 でもそれは分かりやすいという点において大作映画では必要なものだ。何を端折り、何に力を注ぐかの選択は非常に重要なものだからだ。
 本作は海洋SFアクションなので、皆がどれだけド派手な戦闘シーンを見せてくれるのかワクワクしていた。しかし、実際は戦闘シーンが余りないのだ。
 その代わり何が多いのかというと、雑な相関図で構成されたキャラクターによる人間ドラマだ。更に笑えないギャグシーンもちょくちょく登場し、一体どこに力を入れようとしていたのかわからない。
 
 要は全てが中途半端に思えるのだ。例えば、自衛隊のナガタ(浅野忠信)は、ステレオタイプのキャラクターが幅を利かせる本作において唯一キャラクターが立っていない。
 この映画は見てみればわかるのだが、日米和親映画だ。だから欧米人が想像するステレオタイプの日本人は人種差別に繋がるから、という配慮かもしれないが、それがツマラナイ原因だったら元も子もない。
 
 宇宙人も中途半端だ。妙に攻撃対象を区別する人道的な奴らで、攻撃したりしなかったりのグダグダ感がすごい。人類なんて全く相手にしないよ!という圧倒感を出そうとしているのかもしれないが、結局うやむやになるし。

 総論としては、大作にありがちな欠陥を埋めようとして、余計に変な出っ張りがあちこちに出現する羽目になったような映画だ。これを観るなら似たジャンルの「世界侵略:ロサンゼルス決戦」とか観たほうが楽しめる。面白くはないが、破綻しまくっているわけでもない。でもそれが一番誰の記憶にも残らない大失敗ではないか?

 

 

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 ↑こっちのがいいよ