映画原人の穴

映画を中心とした感想ブログです。ネタバレなしです!

【映画】「ロッキー2」―友情・努力・勝利を信じよ!―

ロッキー2 (字幕版)

あらすじ
 ロッキー(シルヴェスター・スタローン)はアポロ(カール・ウェザース)との激戦により一躍時の人となった。アポロから幾度も再戦を要求されるものの、前戦で負傷した目の事もあり、ロッキーはボクシングから身を引き、エイドリアン(タリア・シャイア)と共に新婚生活を満喫しようとしていた。
 有名人となったことでCM出演依頼などもまい込んだものの、不器用なロッキーはまともにセリフを読むことさえ叶わずに撮影は頓挫、ギャラも支払われなかった。頼みの資金源が断たれたことで、ロッキー夫妻は困窮し、徐々にボクシング復帰を考え始める……

 

おすすめ
 「ロッキー」はスタローンの実生活と密接にリンクした物語となった。どちらも無名の人間が一つのチャンスに死に物狂いで食らいつき、そしてアメリカンドリームを実現したからだ。
 しかし、スタローンのその後の俳優人生は順風満帆とはいえず、幾度となく批判もされてきた。ただの脳筋野郎だ!と……。しかしこの「ロッキー2」を観てみると、「ロッキー」の大成功で自惚れてはいけないという、強い自戒を見ることが出来る。 
 スタローンは「ロッキー2」で監督・脚本・主演の三役を務める。だからか、その様な彼自身の強い危機感を感じ取ることのできる続編となっている。

感想
 ロッキーにはボクシングしかない!と思わせる、だめな日常生活を序盤で一気にまくしたてる。ファイトマネーで大金を手にし、高価な服・車・新居を立て続けに購入する典型的なバカ成金っぷり。更なる大金を見込めるCM撮影はNG連発で立ち消えとなり、職探しはホワイトカラー職一筋だが、学歴もコネもない彼は全く就職できず、結局低賃金の食肉工場に就職するも、すぐにリストラされてしまう。
 情けないロッキーに代わり、妊娠し、おなかが膨れたエイドリアンが元居たペットショップで再び店番をせねばならぬ事態になるのだ。

 スタローンはどんなに貧しくなろうと、映画俳優の道を諦めなかった。前作のシナリオは他の有名スターを起用することを条件に信じられないほど高額のギャラで提供するように交渉されたものの、その金には目もくれず、自身が主演することにこだわったのだ。ロッキーがボクサーとしてしか生きていけないのと同じく、スタローンは映画人としてしか生きてはいけないのだ。今回もスタローンの実生活と強く密接している。当時、スタローンは「ロッキー」続編を世界中から熱望されたのだろう、アポロから再選を要求されるロッキーのように……。

 スタローンがロッキーその者なのは第一作だけではない。スターダムをのし上がった後の苦悩や激闘も両者はガッチリと組み合っているのだ。
 「ロッキー2」は前作と比較して興行・評価の両方で落ち込んだ。しかしそんなことでへこたれる男ではないことは今までのスタローンの活躍を見てみればわかる。出演した映画を辿るだけで生きざまがわかってしまう男、スタローン。
 それは一つ一つの映画を丹念に読み込み、自分の血肉へと変えていった結晶なのだろうか。多分そうなのだろう。だからこそこれ程までに数々の若者の感情を奮い立たせてきたのだ。

 努力は報われる。今や一番有名な「ウソ」となったこの言葉を信じ、人生という絶え間ないボディブローに喰らいつく男の中の男だ!