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映画原人の穴

映画を中心とした感想ブログです。ネタバレなしです!

「ブラッド・ウェポン」―勢いだけでは映画は作れず?―

アジア映画

 

ブラッド・ウェポン (字幕版)

あらすじ
 国際警察のジョン(ジェイ・チョウ)は生き別れた兄を探しに行くが、旅の途中で捜査中のウィルステログループの犯行現場に居合わせてしまう。さらに、その実行犯の一人は自分が探していた実兄のヨウ(ニコラス・ツェー)だった……

 

おすすめ
 監督はダンテ・ラム。「ビースト・ストーカー 証人」等を鑑賞したことがあるが、豪快(というか雑)な物語運びと、それを誤魔化すかのような派手なアクションは相変わらずだ。2012年製作。

感想
 生き別れた兄弟が犯罪者で、自分がそれを取り締まる警察官……どこかで聞いたことがあると思ったら「ザ・レイド」だった(これは2011年)。というか、こんなシチュエーションはよくあるものであり、著作権フリーの定番設定なのだ。
 主人公であるジョンは序盤のテログループとの戦闘で仲間の裏切り、恋人の死、更には自身も頭に銃撃を喰らい、余命二週間となってしまう。つまり普通の日本の漫画であれば何ヶ月もかけて描かれるであろう、主人公の過去の不幸な境遇を冒頭で、わずか2~3時間程の出来事として描いてしまうのだ!これは豪快にもほどがある。また主演のジェイ・チョウがかなり現マーリンズイチローっぽいのも哀愁をそそる。
 そのイチローの兄がニコラス・ツェーなのだから全く似ていない兄弟であり、その二人の父親がマル禿眉無しで、私の知り合いの親父そっくりなのだ(母親は淑やかな美人)。つまり顔が似ているとかそんなことは一切考えない豪快キャスティングであり、イチローの同僚は田口トモロヲ似だ。
 「ビーストストーカー」でも思ったことだが、この監督は走り始めたストーリーをあまりじっくり考えずに最後まで突っ走って仕上げていくタイプなのだろうか。様々な危機的状況が作中訪れるのだが、その解決法は大抵「他にやりようがあるだろ!」とツッコめるものであり、結局の所、とりあえずストーリーを展開させるためだけにポンと考えられたものとしか思えないのだ。
 劇中それなりに心理描写などがあるのだが、どれもこれも表面的で、鑑賞後の感想は数ある香港B級アクションのひとつでしかない・・・・・・。

 

ブラッド・ウェポン [DVD]

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ザ・レイド (字幕版)

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『ブラッド・ウェポン』予告編