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映画原人の穴

映画を中心とした感想ブログです。ネタバレなしです!

「リベンジ・オブ・ザ・グリーンドラゴン」―無法の時代は無法で生き抜け!―

洋画

リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン [DVD]

 

あらすじ
 1980年代のアメリカでは中国系密入国者が問題視されていた。彼らは渡米したものの、まともな職も社会保障もないため、老若男女問わずレストランなどで下働きを強いられていた。そんな生活を送っていた少年たちは、そこから抜け出すため、ギャングの世界に足を踏み入れていく……

 

おすすめ
 人種差別が今よりもずっと濃厚だった時代。警察は、白人が関与していない事件に対して雑な対応に終始していた。つまり無視していたのだ。それにより中華系ギャングはあくどい行為を繰り返し、どんどんと拡大していた。とはいえ物事はいつしか終わる……。その盛者必衰物語を過激な描写も交えてエネルギッシュに描いているが、ラストは脱力必須だから気をつけろ!

感想
 よく欧米人は「アジア人の顔は見分けがつかないYO!」とおっしゃり、卑屈な2ちゃんねらーもそれに同調するわけだが、はっきりいってそれはアジア人から欧米人に向けても言えることだ。
 この映画を観ていて気になったのは主役のサニーを演じるジャスティン・チョンの顔だ。なんとなく韓流スターっぽいぞ……?と思っていたら、案の定韓国系だった。白人は中国人だろうが、韓国人だろうが、日本人だろうが一緒だろ?と思っているかもしれないが、俺は分かるぞ!まあ、アジア人が子供っぽいというのは認めざるを得ないが……(ジャスティン・チョンは当時すでに三十路越えだが中学生にしか見えない)。
 ストーリーとしてはギャングが成り上がり、そして破滅していくというよくあるストーリーなのだが、今までのイタリアンマフィア映画などと一線を画すのは、その無法者っぷりだ。彼らが禁じられているのは”白人に傷害を加えること”のみ。それ以外は何をしてもいいのだ。その掟によって生じる、常にギャングに怯えるアジア人と、そこで呑気に飲み食いしている白人とのギャップが面白い。白人は自分達が傷つけられるなんて一片も思っていないのだ。21世紀現在の彼らの怯えっぷりったらないが(日本人にも当てはまる)。
 主人公のサニーは他のギャングたちと違い、自分を客観視できる存在だ。つまり悪に、残虐に染まり切れていない。無法の時代に無法の仲間たちに囲まれていても染まり切れないのだ。戦争犯罪者たちは普通の人々が多いというが、彼らはその時代に染まってしまった人であり、そうなるのが”普通の凡人”というわけだ。
 この映画は実際の出来事を基にしたそうだが、本当にサニーのような人物がいたのかは分からない。もっと分からないのはラストだ。それまではかなり恐ろしい実態を克明に描いていたのに、最後の最後に創作めいたオチをつけられたら誰だって口ポカンになってしまうよ。オチをカットすれば名作!
 

 

 


『リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン』特報