映画原人の穴

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「アイアンマン3」―トニー・スターク完成の巻―

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あらすじ
 アベンジャーズから一年、トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)はその戦いがトラウマとなり不眠症パニック障害を患っていた。
 それを払拭するように新しいアイアンマンスーツを作り続けていたが、そんな彼に代わってスターク・インダストリーを切り盛りしていたペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)のもとにアルドリッチ・キリアン(ガイ・ピアース)というハンサムな男が現れる。
 彼はアイアンマンが作られるより前の1999年大晦日にスタークからすさまじい屈辱を味わわせられた人物だった。

 

 

おすすめ
 一応これにてアイアンマンは3部作として締められるらしい。まあ”4”が絶対に無いとは言い切れないが(一説では、監督にメル・ギブソンを起用するなら制作する、とロバート・ダウニー・Jrが言っていたようだ)。
 前作「アイアンマン2」によりヒーローとしての自分を自覚したのもつかの間、「アベンジャーズ」において未知なる強大な力の存在を知り、自身の力に不安を覚えたスタークに襲い掛かるのは、アイアンマンになる以前の完全な道楽者だった頃の自分が生み出してしまった怪物だ。つまり、スタークが真に完成するためには過去の罪を清算しなければならないのだ。

感想
 前2作の敵はどちらもアイアンマンの技術そのもの、つまり自分が生み出したものがそっくり自分に襲い掛かってくるというものだった。今回はそれとは違いスタークがほとんど関わっていないもの(少なくとも本人は忘れている)が相手となる。

 それは”再生人間”である。顔が黒焦げになろうが、腕がちぎれようが、傷は治り、四肢は瞬く間に生えてくるのだ(デッドプールより早い)。とはいえ、不死身ではなく死ぬ時は死ぬ。死ぬ条件があいまいすぎるきらいはあるが。とはいえ、これはアベンジャーズで受けた”未知なるものへの恐怖”を打ち破ることに繋がっているのだろう。

 

 昨今のアメコミヒーローの特徴として、現実の社会問題を物語にうまく取り込んでいることが挙げられるが、今回も同様でイスラム過激派テロが取り上げられている。これは初代アイアンマンでも同様であったが取り上げ方は違う。実は初代でスタークを捕えたイスラム戦士を裏で操っていた組織があり、それが今回の敵なのだ(2でも関与している)。
 そこには中東問題を冷静に見つめなおしたことがうかがえる。今回、スタークがマスコミ(ネットニュース?)の記者にキレるシーンがあるが、過熱報道というものは時に重大な事件を巻き起こしてしまうものだ。
 911のころは「悪いのは全て奴らだ!」という激熱な主張があふれかえり、熱に浮かされた米国民たちは戦争一直線だった。
 最近の話で言えば、パククネの件も異常だ。少し前には産気新聞がちょっとしたパククネの醜聞記事を”転載”しただけでソウル支局長が訴えられ、生卵を投げつけられていたというのに!今はまったく逆だ。
 また暴力ビデオゲームについても報道は過熱した。その結果、傷害事件を起こしてもゲームのせいにすれば何とかなる、という風潮ができてしまった。これは暴力ゲーム愛好家になりすませば、事件の責任を逃れられる、犯人扱いを避けられるということだが、「アイアンマン3」でもなりすましがネタとなる。

 

 また、今回の特徴として、スタークの周囲の仲間たちの活躍も多く取り上げられているということも重要だ。前2作の監督だったジョン・ファヴロー演じるハッピー・ホーガンは事件の最初の糸口を掴む活躍を見せ、ローズ(ドン・チードル)は相談役になったり、ウォーマシンからアイアン・パトリオットに名前が変わってキャプテンアメリカのごとく星条旗デザインになったスーツを着て飛び回る。もちろん生身でも大活躍だ。
 さらにスタークが田舎のガキ(タイ・シンプキンス)と手を組んだり、ポッツに至っては社長の仕事だけでなく、スーツを着たり、攫われたりの大活躍を見せる。
 つまり、スタークは孤高の誰にも理解されないヒーローではなく、社会に適応した人物に生まれ変わることができたのだ。3部作の締めとしては申し分ない出来であり、これからのアベンジャーズとして活躍する一人としても更なる期待ができる!  

 

 

 

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ラスボスが全作品の黒幕という共通点

 


映画『アイアンマン3』予告編映像