映画原人の穴

映画を中心とした感想ブログです。ネタバレなしです!

「天国から来たチャンピオン」で自ら笑える事の大切さを知る

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あらすじ  

 アメフトの有力選手ジョー・ペンドルトン(ウォーレン・ベイティ)は交通事故で死亡してしまう。しかしそれは天国への案内人の手違いでありペンドルトンはまだ死ぬ運命ではなかった。

 気付いた時には彼の遺体はすでに火葬されており、代わりの遺体を探すことになるがジョーフットボール選手として活躍できる身体を求める為なかなか見つからない。

 実業家レオ・ファーンズワースの遺体も身体能力不足によって断ろうとしたが、偶然ファーンズワースに抗議をしにやってきていたベティ・ローガン(ジュリー・クリスティ)に一目惚れし、問題解決の為一時的にファーンズワースの体に乗り移ることにする・・・・・・

 感想

 神様の手違いにより、死ぬ運命ではなかった者が死んでしまい、お詫びに新しい肉体で新しい人生を歩む……。これは「神様転生」と呼ばれ二次創作においてオリ主のスタート地点によく利用されるテンプレだ。

 これには原作に存在しないオリジナルキャラクターとして転生する「完全オリ主」タイプと別の人間に精神が憑依してその人物として生きていく「憑依オリ主」タイプの二種類がある。

 今作は憑依オリ主タイプであるが、可能な憑依先とは現時点で死んでいる者だ。神、というか天使(天使がおっさんなのは「素晴らしき哉、人生!」のパロディだろう)はジョーの亡霊を連れて憑依候補の死ぬ間際の人々を巡るツアーをする。ジョーがこいつじゃない、こいつじゃない、と言ってるうちに人がバタバタ死んでいくのはシュールだ。

 さらに日本人とアメリカ人の価値観は全く違うというが今作を観ればそれをよく知ることが出来る。「それでいいのか!」とツッコミをしながら観てみよう。違和感を溜めながら観るのは体に悪いからね。

 コメディ映画で笑うことが出来ない理由の一つに「テロップがない」という事がある。つまりテロップによって「ここは笑うところですよ~」とタイミングを教えてもらわなければ笑う事が出来なくなってしまったのだ。テレビで笑い声を意図的に流すのも同じ理由がある。

 特に今作のように生き死にをネタにすればここで笑って良いのかどうか困惑してしまう人も多いのだ。シュールコメディは特に客を引かせてしまう可能性も高い。

 また他にも今作では原発、イルカ、カネ等日本ではヒステリーを起こす人も多いであろうネタが繰り出されてくるのでむしろ怒りを覚える人も多いだろう。しかも工場移設問題は普天間移設、原発は危険だから止めよう!など妙にタイムリーな事案を連想させるのでヒヤヒヤする。おまけにイルカを守る理由に違和感を覚える人も多いだろう(ザ・コーヴ!)。

 コメディ映画は世間をたびたび騒がせる。最近では「ザ・インタビュー」というキムジョンウン暗殺映画が大問題になった。

INTERVIEW←中身はただのボンクラ映画だから大丈夫だ!

 映画が大衆を動かす力を持っているのも事実だが、同時に所詮はエンターテインメントという見方もある。どちらも正しいが肝心なのはちゃんと観て判断することだ。実際に「ザ・インタビュー」や右翼が大騒ぎした「不屈の男 アンブロークン」は観てみれば大騒ぎする必要のない映画である事は明白だ。

 前述のとおり現在のテレビではテロップなどの多様で無理やり笑わせてくる。ネットにおいても過激な文句(悲報とか炎上)で人を引きずり込む事は当然となっている。今作の様な笑っていいのか判断しづらいコメディを観ることで自分で見極める力が身に着くのではないだろうか。それが一番大事。

 

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