映画原人の穴

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【映画】「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」に劣等感

 

 

X-MEN:ファースト・ジェネレーション [Blu-ray] 

 

 

 *超能力者たちの名前は本名ではなくコードネームを使います!

あらすじ 

 第2次世界大戦時ポーランドユダヤ人収容所で一人の少年、マグニートーマイケル・ファスベンダー)が母親の命と引き換えに超能力を覚醒させられる。

 アメリカにおいても自身の超能力を隠して過ごしていたプロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)が同じく超能力を持つ少女ミスティーク(ジェニファー・ローレンス)と出会う。

 時は過ぎ彼らが大人になった頃、マグニートーの母親を殺した張本人であるセバスチャン・ショウ(ケヴィン・ベーコン)の計画が動き出す。彼は第3次世界大戦を勃発させ、ミュータントが上位で、普通の人間を奴隷化する世界の実現をたくらんでいた。

 マグニートーは復讐、プロフェッサーXは平和を実現させるため、ショウを相手に手を組む……

 

 

感想

 X-MENシリーズはアメコミの中でも超有名な部類に入る。マーベルの看板作品として幾度となく映画化され、知らぬ人はいないだろう。

 さぞかしおもちゃ屋さんでも人形とか色々なトイグッズが大人気なのだろう……と思いきや実際そうでもないらしい。

 X-MENの象徴であるウルヴァリンヒュー・ジャックマン、今作にもちょっと出てる)でさえお店の隅でホコリを被っているというのだ。Why ! ? American Peaple ! !と言いたいが理由は何となくわかる。

  X-MENは何となくパッとしないからだ。ダサいと言ってもいい。そんなものだから自分は幾つかX-MENの映画を観ているのだがどれを観ていて、どれを観ていないのかハッキリしない。

 因みに本作は観ていないと思っていたが見覚えのあるシーンが……、そう前に観ていたのだ。つまり観ていたのをすっかり忘れていた。これはクライヴ・オーウェン主演の「シューテムアップ」以来だ。

 本作の監督はマシュー・ヴォーン。「キックアス」で頭角を表し、昨年は「キングスマン」が大ヒットした。

 X-MENと言えばミュータントと人間の対立を描いていることで知られる。これは実際の公民権運動をフィクションに置き換えたものと言われるが、現実との違いは差別される側の力の方が強いということだ。

 強い側であるミュータントは普通の人間が到底敵わない力を持っている。主人公サイドのミュータントは人間との共存を望むが人間たちはミュータントを恐れ、攻撃を加える。

 人間とは弱い生き物で自分とは異質の能力を持つミュータントは滅ぼすべき恐ろしい存在である。観客が感情移入する側が人間と仲良くしようとする事は当たり前であるが、その動機がハッキリしない。

 敵ミュータントはあからさまな選民思想だ。超人の力を持つミュータントが人間を隷属化し支配するのは当然の事だ、と言う。

 この人間に対する考え方がミュータントの二極化を可能にするのだが、言った通り主人公サイドの動機がハッキリしない。

 だって絶対主人公側も自分達が人間より上等の存在だと考えているに違いないのだ!ミュータントは皆美男美女の白人であり頭もキレる。

 今は人種問題の観点から主要人物に非白人を入れるのが義務化しているようなものだが、二人の扱いはハッキリ言って雑だ。しかも男の黒人は全然イケメンではないし、良い奴キャラもほぼ押し付けだ。

 公民権運動を根底とする作品としてこれは失格だ。また主要人物達は皆若く、途中のノリはまるでハイスクールコメディでノーテンキな所がある。

 そんな彼らが微妙な訓練(これもおざなり)によって米ソの超強そうな海軍をバッタバッタとなぎ倒す様は結局ミュータントにとって人間とはとるに足らない存在なのだ、ということを示している。

 こんなわけでミュータントという存在が人間社会に溶け込めない苦悩よりも、人間を圧倒する支配者としての側面の方が強かった。

 学歴も自慢できず、更にビースト程毛深い自分にとっては劣等感が刺激される作品になってしまった!